舌ガン

舌ガン

ガンの死亡率の変化


日本では2人に1人が癌にかかり、3人に1人が癌で亡くなっています。
まさに「癌は日本人の国民病」と言っても大袈裟ではないかもしれません。
舌ガンを含む口腔ガンも増加の一途をだとっています。

舌ガンは舌にできるガンで、口の中に出来るガンの50~60%を占めています。
好発年齢は、60才以上の男性ですが、年齢、性別関係なしに発症する可能性が
あることを認識しておくべきです。

舌ガンの原因
 ・物理的な刺激
   内側に傾いて生えている歯が舌に当たる
   舌を噛む
   歯の被せ物や入れ歯が舌に当たる
   とがっている歯が当たる
 ・化学的な刺激
   食品添加物による刺激
   歯周病からの感染
   ヒトパピローマウイルスの感染
 ・食生活
   過度の飲酒によるアルコールが舌の粘膜を弱める
   ビタミンB.C.Eや鉄や亜鉛などのミネラル不足
 ・生活習慣
   過度のタバコにより舌の粘膜を弱める
   過度のストレス
   睡眠不足

口腔ガンの死亡率は46.1%、胃ガンの死亡率よりも高いのです。
どうして死亡率が高いのでしょうか。

口内炎や歯肉がんの場合、虫歯による痛みが原因ではないか
といった思い込みや勘違いによって見逃される可能性があり、
これが、死亡率が下がらない要因の1つとなっています。

がんに限らず、どのような疾患も「早期発見・早期治療」が大切です。
欧米では口腔がんの早期発見・早期治療を国民に呼びかけ、取り組んだことで、
死亡率を大幅に減少させました。
口腔がんの場合、初期段階(ステージⅠ)で治療をすれば5年後の生存率は
97%以上です。
浅い口腔がんであれば切除範囲も小さくて済むため、大きな後遺症はありません。

がん化する可能性のある白板症と紅板症
口腔がんを引き起こす要因はさまざまですが、口の中に白い斑点(白板症)が
みられた場合、3~5%の確率でがん化する可能性があります。
また、粘膜のただれ、赤い斑点(紅板症)は白板症よりも高い確率で
がん化するといわれています。
これら白板症と紅板症を前がん病変と言い、速やかに治療を行う必要があります。


腔ガン撲滅委員会のHP


口内炎と口腔ガン

口内炎 
 通常1~2週間程度で自然に治ります
口腔ガン
 2週間以上治らない口内炎があれば、歯科医に相談してください。

当院でも、口内炎の男性患者様が来院され、塗り薬を処方して経過を診ておりましたが、
2週間しても変化はありませんでした。そこで、口腔外科の精査をおすすめしましたが、
「いや、小さくなってきたからいいわ」ということで中断致しました。
ところが、3ヵ月後、堀ちえみさんの舌ガンの報道後、再来院されました。
残念ながら、紹介したところ、ガンでした。

また、この報道後、口内炎の患者様が一気に増えました。
その中でもう一人、ガンの患者様がいらっしゃいました。
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